suwaowa: 水野という

2012-01-23

「商店街を水野という姓の者が歩いていた。向うからまったく無関係な者が歩いてきた。向うからやってきた者もまた水野という姓であった。二人は無言で通り過ぎ生涯、二度と会うことはない。そのときその者たちにとって水野とはなんですか。まさにそれが光だ。徹底的に意味を欠いた絶対だ。」『先生との旅/町田康』